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「BRIDGESTONE GT タイムトライアル U17 2023」決勝大会結果

11月4日から5日にかけて、「BRIDGESTONE GT タイムトライアル U17 by TOYOTA GAZOO Racing」の決勝大会が「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」モータースポーツエリア内で開催され、17歳以下の部は、石野 弘貴(いしの こうき)選手が、12歳以下の部は、金子 壮太(かねこ そうた)選手が優勝しました。

開催2年目を迎えた本大会には、7月に開催されたオンラインタイムトライアル予選を通過した、17歳以下の部12名と、12歳以下の部12名の総勢24名が参加。選手たちは、まず初日に決勝レースのスターティンググリッドを決めるための予選グリッドタイムトライアルおよび予選レースに挑み、2日目に17歳以下の日本一の称号をかけて戦う決勝レースに挑みました。

終始10台が1秒圏内に入るなど、接戦となった予選レース

決勝レースのスターティンググリッドを決めるための予選レースが行われた大会1日目。両部門トヨタ GRカローラ Morizo Edition '22と東京エクスプレスウェイ 東ルート 外回りという共通のクルマとコースの組み合わせで10周のレースで争われました。エスケープゾーンがない市街地コースだけに、予選レースではライバル同士や壁への接触が多発し、混戦を極めます。

12歳以下の部は、予選グリッドを決めるタイムトライアルでトップタイムを出した金子選手がレース1周目で兼田選手、さらに最終コーナーで瀬古選手とも交錯し、順位を一時的に下げるも、徐々にペースを取り戻し、5周目終わりにはトップを走っていた伊豆選手を捉えます。ピットに入った伊豆選手と入れ替わる形で金子選手は1位となり、安定した速さと勢いそのままにゴールしました。

昨年から引き続き参加となった佐々木選手、大村選手、林選手、梅津選手、尾田選手に加えて、12歳以下の部から参加した渋谷選手や木島選手が参加するなど、経験豊富なドライバーが揃った17歳以下の部。予選グリッドを決めるタイムトライアルでは、林選手が100分の6秒差で予選1位のタイムをマークし、ポールポジションを獲得しました。予選レースでは、序盤に昨年の12歳以下の部の優勝者でもある澁谷選手や石野選手が少しずつ順位を上げ、トップを走る林選手に迫るも、抜くにはいたらず、林選手がそのまま逃げ切り、1位でゴールしました。

序盤の混乱から見事な追い上げで、1位となった金子選手。インタビューでは、「自分の走りで思い通りに走れた」とコメント
インタビューでは、「大変だった。壁との距離感を保つのが難しかったが、逃げ切れたのでよかった」とコメントをした17歳以下の部1位の林選手

戦略が異なった決勝レース

トヨタ GRスープラ レーシングコンセプト '18で富士スピードウェイを20周で争われる12歳以下の部決勝レース。このレースでは、レギュレーションとしてハードとソフトの2種類の使用義務が設定されています。

ポールスタートとなった金子選手はハードを選択。直後を走る伊豆選手、戸谷選手、瀬古選手たちはソフトタイヤを選択し、タイヤ選択が分かれたスタートに。序盤、ソフトタイヤを履く上位3台の猛追に林選手がどこまで抑えて走ることができるのか注目されましたが、レース3周目についに4位までポジションを下げてしまいます。

レースは12周目、ソフトタイヤに交換するためにピットインした金子選手は、6位でコース復帰。ソフトタイヤを生かしハイペースで走り、5位を走る瀬古選手、4位を走る糸数選手を追い抜くことに成功。16周目には、2番手の伊豆選手にホームストレートで並び、1コーナーでオーバーテイク。勢いもそのままに1位の戸谷選手にも追いつき、17周目の1コーナーでブレーキング勝負に勝って、1位に再び返り咲き、見事優勝。

最終ラップには、2位争いが激化。1ピット作戦でハードタイヤを履く戸谷選手と、2ピット作戦でポジションを上げてきたソフトタイヤを履く兼田選手との勝負。最終コーナーで立ち上がり重視のラインで走り、僅差で2位兼田選手、3位戸谷選手でゴールし、会場を大いに盛り上げました。

「ハードタイヤで抑えるのが難しかった」とコメントした総合3位の戸谷選手
昨年の12歳以下の部にも出場し、2年連続の参加となった総合2位の兼田選手は「ダンロップコーナーで仕掛けようとしたが難しかった」とコメント
12歳以下の部の日本一となった金子選手は「予選を突破して、予選レギュレーションが出てからずっと練習してきた。タイヤを使いすぎたので1位になってからはセーブしながら走っていた」と語った

TOYOTA GR010 HYBRID '21でル・マン 24時間 レーシングサーキットを10周で争われる17歳以下の部決勝レース。本レースでは、2回のピットイン義務がレギュレーションで設定されています。

レース序盤は練習でトップタイムを出した、2位の石野選手が1位の林選手を追いかける展開になり、3周目には抜きつ抜かれつの攻防となって、アルナージュコーナーで石野選手がトップに立ちます。4周目、上位勢がピットインし、先に1回目のピットを終えた佐々木選手が暫定1位になるも摩耗が進行したタイヤでの走行は厳しく、徐々に順位を落としてしまいます。

6周目トップを走っていた石野選手が2回目のピットインを行い、5位でコース復帰。8周目には、2回目のピットを追えていない3位と4位を走っていた尾田選手と坂原選手を、9周目には2位を走っていた小林選手がそれぞれピットインし、順位を2位まで戻します。10周目、ピット義務をギリギリまで伸ばしていた1位を走る大村選手が最後のピットイン。どこに戻るか注目されましたが、4番手で戻り、ここで石野選手がついに1位に。そのままの勢いで逃げ切り、2位と約4秒の差をつけてゴールしました。

「前半にブロックできなかったのが悔しい」と語ってくれた17歳以下の部総合3位の林選手
「混乱の中からの2位であと少しだったが、いいレースができた」と語った総合2位の森山選手
見事17歳以下の部で日本一となった石野選手。「ずっと緊張していたが、何とか振り切れて良かった。序盤にトップの林選手をオーバーテイクできたのが良かった」とインタビューに答えた

決勝レースの結果

■12歳以下の部 決勝リザルト
 1位 金子 壮太(Sillon)
 2位 兼田 麗生(SRJ からなぎ78)
 3位 戸谷 周(JOE COOL-4217)
 4位 伊豆 駿多一(NapoleonRacing-0)
 5位 島地 虹成(NIJI)
 6位 藤 奈々樹(ななもん)
 7位 瀬古 貴紀(GR HAWK)
 8位 糸数 柊真(I.Shuma61)
 9位 梅村 悠世(ゴリラのT シャツ)
 10位 牟田 薫(ぐでたま)
 11位 宮本 将臣(推しの子大好き小学生)
 12位 彦坂 凌⽻(ひこりょう)

■17歳以下の部 決勝リザルト
 1位 石野 弘貴(スピーディー)
 2位 森山 綜太(S. Moriyama)
 3位 林 龍之介(Ryun)
 4位 大村 天弓(Rainbow_Zero_40)
 5位 梅津 和志(U. Kazushi)
 6位 佐々木 壱晟(キュゥべえ)
 7位 小林 陽樹(HaruGT-Spec)
 8位 澁谷 裕夢(ひろちゃんねる)
 9位 加藤 陸(どれみふぁそ)
 10位 木島 虎太郎(コタロー)
 11位 尾田 結都(ROTARYFC3C)
 12位 坂原 優太(Renko0712)

キャップの贈呈をする株式会社ブリヂストン モータースポーツ部門 グローバルモータースポーツサステナビリティ推進課 山本 塁氏
トロフィーの贈呈をするトヨタ自動車株式会社 GAZOO Racing Company モータースポーツ技術室 市川 正明氏
司会・進行役を務めたラジオDJ・自動車評論家のピストン西沢氏
実況を務めたのは「TGR GT CUP 2021」ワールドチャンピオンの山中 智瑛氏(左)、解説には「FIA GT チャンピオンシップ 2018 シリーズ」マニュファクチャラーシリーズ ワールドチャンピオンの川上 奏氏(右)

予選レースおよび決勝レースの17歳以下の子供たちによるフレッシュな走りは、YouTubeのアーカイブ映像からお楽しみください。

11月4日(土):予選グリッドタイムトライアル/予選レース
https://youtu.be/B-prePQeqHc?t=595

11月5日(日):決勝レース
https://youtu.be/2irWe32aN3M?t=575