今年8月に開催されたグランツーリスモ ワールドシリーズ Showdownで、ポルシェはライバルを圧倒し、1名欠けた状態であったにもかかわらず優勝するという想像を絶する偉業を成し遂げました。

チリのエースドライバー、アンゲル・イノストローザは怪我のため、この今シーズン初のライブイベントは欠場していました。アンゲルの不在が大きなハンディキャップになると思った人もいるでしょう。彼はワールドシリーズにおけるエリートドライバーの一人とみなされており、昨年のネイションズカップでは総合2位、今年のオリンピックEスポーツシリーズでは総合3位となったのですから。 しかし、ホセ・セラーノと佐々木 拓真のチームは大方の予想を覆し、メンバーを欠いた状態で勝利を手にしたのです。

セラーノは、彼らがアムステルダムで優勝できたことに驚きを隠せませんでした。「アンゲルが不在だったので、まさか勝てるとは思っていませんでした。彼がいなかったため難しいレースとなりましたが、リズムは良かったと思います。コース上のトラブルにも対処できましたし、雨の中のレースも何とか耐えましたから。今度は復帰したアンゲルとともに、ポルシェが何年も待ち望んでいたタイトル獲得のために全力で戦います。拓眞とアンゲルは世界最高峰のドライバー。素晴らしいレースができると確信しています」

佐々木は、ワールドシリーズShowdown の戦略は非常にシンプルで、それが功を奏したと考えています。

「ホセはウエットコンディションを得意としていたので、そこは彼に任せることにしました。そして私はドライコンディションでは良いペースで走れていたので、そこで引継ぎました」と話しました。イノストローザは、自身の復帰について「まずは、心配してくれた皆に感謝の気持ちを伝えたいです。とても心強く、治療に専念することができました。チームメイトの優勝は、少し複雑な気持ちで見守っていました。本当は彼らと一緒に表彰台に立って優勝の喜びを分かち合いたかったですから。でも、私の名前を挙げてくれて本当に嬉しかったですし、皆には心から感謝しています。現時点ではまだ完治しておらず、100％の状態になるにはまだ少し時間がかかりそうです。しかし、バルセロナでは自分のベストを尽くし、トップレベルのレースをお見せできると思うので、ぜひ期待していてください」と意気込みを語ってくれました。

ワールドファイナルでポルシェが警戒しなければならないチームはいくつかありますが、それでもポルシェの勝算は高いと佐々木は確信しています。「私たちにとって特に強敵となるのは、スバル、メルセデスAMG、そしてトヨタだと考えています。しかし私には揺るぎない自信があります。メンバーたちは常に互いを支え合い、そして優勝経験もありますから。チームとしても充分手ごたえを感じています」

最後に先日SNSで公開されたアンゲル・イノストローザのインタビューをお届けします。