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特集
DOWNSHIFT SESSION 2008(2/2)
更新日: 2008年08月11日

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フルHDの4倍の解像度で楽しむ『グランツーリスモ』

タイムトライアル用シートの頭上にセットされたデジタルシネマプロジェクター「SRX-S110」。高精細液晶ディスプレイデバイス「4K SXRD」を搭載し、フルHDの4倍以上という885万画素の描画が可能
「SRX-S110」の超高解像度の画像を映し出した220インチの巨大スクリーン。至近距離での視認に耐える圧倒的な解像度とハイコントラストはこれまでのプロジェクターの限界を完全に打ち破るもの

このイベントでは、ポリフォニー・デジタル自身も次世代に向けた技術的なトライアルを2つ公開しました。いずれも『グランツーリスモ』が守り続けてきた「求めうる最高のクオリティの実現」という哲学から生まれたプレゼンテーションです。

一つはソニーが開発した最新型デジタルシネマプロジェクター「SRX-S110」を用いたタイムトライアル大会。『グランツーリスモ5プロローグ』はすでに1920×1080画素というフルHD規格を実現し、あらゆるテレビコンテンツの中でも最高の画質を誇りますが、このタイムトライアルではそのフルHD規格をさらにタテ×ヨコ方向に2倍(面積比で4倍)し、3840×2160画素という超高解像度でプレイ可能にしたものです。原理的には1920×1080画素の解像力を持つ「プレイステーション 3」(以下PS3®)、4台に画面の4分の1づつを割り当ててそれを同期させる仕組みですが、表示ソース側にもその解像度に耐えうる極めて高いクオリティが求められるため、まさに『グランツーリスモ』だからこそなしえたデモンストレーションだといえます。

このタイムトライアルをディスプレイ側から支えたのは、ソニーの最新デジタルシネマプロジェクター「SRX-S110」。このプロジェクターは次世代プロジェクター技術である「4K“SXRD"(※1)」を搭載している点が特長で、最大4096×2160画素という35mmフィルムに匹敵する高解像度表現を可能としています。さらには4000:1という高いデバイスコントラスト比や5ミリ秒という応答速度も息を呑む表現に大いに貢献しているファクターでしょう。

実際、220インチの巨大スクリーンに映じたタイムトライアルでは、その画質の鮮明さにギャラリーから歓声が起こるほど。タイムトライアルに参加したプレイヤーからは、至近距離でもフォーカスがまったく甘くならず、『グランツーリスモ』のクオリティが堪能できたと感激の声が寄せられました。

夜6時過ぎから始まったイベントにはセレブリティやアート&音楽好き、ゲームフリークらが続々と集まり、たちまちフロアは熱気で一杯に。さらに午後10時からは注目のシカゴ系ヒップホップアーティスト「KID SISTER」がDJニール・アームストロングと共に登場し、ゲストは夜更けまでこの素晴らしいイベントを満喫していました。

※1:「Silicon X-tal Reflective Display」の略称。アルミニウムミラーを配した単結晶シリコンを駆動素子とした反射型液晶ディスプレイデバイス

現実と見まがう240fpsのデモンストレーション

ナノスピントFEDの構造図。1画素ごとに1万個以上のナノスピント・エミッターを配し、そこからの電子を蛍光体に当てて画像を表示するブラウン管に近い原理が特長。広い視野角、黒の再現性、豊かな階調表現、輪郭ぼやけのない動画表示といった高画質性能を持つ

もう一つのトライアルは、ソニーが開発した「ナノスピントFED(※2)/電界放出ディスプレイ」を用いたフレームレート240fps(秒間240フレーム)というプレイヤブルデモンストレーションです。

『グランツーリスモ5プロローグ』はすでに60p(プログレッシブ)というフレームレートを実現していますが、このデモではさらにその4倍という 240fpsでプレイできる『グランツーリスモ』を紹介しました。前章のSXRDを用いたトライアルが4台のPS3®を解像度向上に活用したものだとすれば、こちらはそれをハイフレームレート化に用いた試みだといえましょう。

このデモンストレーションに使われたディスプレイは、ソニーが開発していたFED技術の継承会社であるエフ・イー・テクノロジーズが開発した19インチのナノスピント型FED。このディスプレイは1画素ごとに1万個以上のナノスピント・エミッターと呼ばれる電子源を持ち、これが蛍光体に電子を当てることで自発光するというブラウン管に近い原理を持ちます。液晶パネルなどに対して視野角が広く、動画表示などでも輪郭ぼけが起きないといった優位性を持っています。

1画素の内部を拡大した図。1個のナノスピント・エミッターの直径は約120ナノメートル(左)。これが1万個以上集まって1画素を構成する(中)。ここから発する電子を前方の蛍光体に当てて映像を表示する(右)
ナノスピントFEDと液晶パネルの構造比較図。ナノスピントFEDはバックライトや偏光板、導光板などの外部部材を持たないためシンプルな部品構成が可能となっている
会場に用意された19インチのナノスピントFED(試作機)。極めて現実に近い秒間240フレームというハイフレームレートの描画が可能

このデモンストレーションでもPS3®が4台用いられました。1台のPS3®のフレームレートは60fps、つまり60分の1秒ですが、この60分の1秒の間に4台のPS3®を4分の1つづタイミングをずらして描画させることで、240分の1秒というフレームレートの画像を取り出すという仕組みです。

このハイフレームレートの『グランツーリスモ』の衝撃は、画面を一瞬見れば瞬時に実感できるものです。まさに肉眼で現実の現象を追うかのような臨場感。車両の挙動、タイヤスモークなどから「ちらつき感」が完全に消えて、目の前の現実を見ているかのような錯覚に陥ります。会場のゲストたちもこのクオリティには驚きを隠さず、ディスプレイを食い入るような目つきで見つめていました。

クルマ、アート、デザイン、音楽を融合したこの日のイベントは大成功のうちにフィナーレを迎えました。同時に『グランツーリスモ』も2つの革新的なデモンストレーションを通じて、未来の中に明確な像を結び、その道筋を示すことに成功したといえるでしょう。

※2:Field Emission Displayの略称。

Text by グランツーリスモ・ドットコム運営チーム

 

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