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- NISSAN GT-R マルチファンクションメーターSTORY(1/3)
- 更新日: 2008年05月22日
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スポーツドライブに輪郭を与えたい

- センターコンソール上にレイアウトされたマルチファンクションメーター。純正のカーウイングスカーナビゲーションのモニターを使って表示を行う

- トランスアクスルレイアウト、デュアルクラッチミッションなど、いくつもの革新を伴ってデビューしたNISSAN GT-R。マルチファンクションメーターもその革新のひとつ
スポーツカーのキーを捻って、ガレージからスタートさせた時をイメージしてください。しばらくするとインパネの油温計の針が動き始め、それに応えるようにエンジンの吹け上がりがスムーズになっていくことが分かります。外気が冷え込んでいれば、エンジンのパワーはいつも以上に力強く感じられるでしょう。いっぽう走り慣れたコーナーで早めにアンダーステアが出たら、タイヤのグリップ低下を警戒しなくてはなりません。
こんなふうに、クルマや周囲の状況の変化を時々刻々感じながら走ることは、スポーツドライビングの本質ともいえる魅力です。にもかかわらずこの魅力は、ドライバーの主観に終始しがちで、これまで具体的な指標として用いられることはまれでした。しかし、もし自分がクリアしたコーナーの旋回Gがわかったら…、もしコーナー進入時のブレーキングGがわかったら…、私たちは、自らのドライビングスキルやクルマの状況に明確な指針をもつことができるのです。
「今まで漫然と語られてきたスポーツドライブに明確な輪郭を与えたい」。これが山内の考えるスポーツドライブの進化でした。水野氏の先見的な申し出のおかげで、その理念を現実のものとするチャンスを得た山内は、その場で「ドライバーに自らの状況を正確に伝える、高機能で視認性に優れたメーター」を提案します。この提案を水野氏が快諾し、いよいよマルチファンクションメーターの開発はスタートしたのです。
視認性、デザイン、ユーザビリティの調和
開発にあたって、山内がスタッフに伝えたキーワードは3つありました。「状態を知る」「環境を知る」「走りを記録する」。このキーワードを核としていくつものアイデアが生まれ、スケッチとなり、そしてより精緻なデザインへと昇華していったのです。
最初に取り組んだのはドライバーが必要とする情報の選別でした。車両がセンシングする膨大なデータをリスト化し、ドライビングに有益と思われる項目だけを抽出していくのです。この作業では、日産側の車両データ担当者と真剣なやりとりが長く続きました。この解決を見たうえで、いよいよデータの視覚化が始まりました。選ばれた情報を、視認性とクオリティを両立させた上で表現していくのです。精度や見やすさの成功例としてデザインチームは、戦闘機の計器類やクロノグラフウォッチなども研究対象とし、ハードでスパルタンなイメージを織り込むことにも成功しました。
一方ユーザーインターフェイスを突き詰めた結果採用されたのが、ユーザーカスタマイズの機能です。GT-Rのマルチファンクションメーターは、走行するステージなどによって表示情報を自由にコンフィギュレーションさせることができます。山内は新型GT-Rのカーウイングスナビゲーションシステムが持つタッチパネル機能を最大限生かし、直感的に操作できる高いユーザビリティまでをも実現しました。
1年以上にも及ぶ机上の開発が終わると、いよいよ舞台は世界各地での検証試験へと移ります。アリゾナ、ラグラセカ、ニュルブルクリンク、仙台ハイランド…。山内自身もその何箇所かで試作車のステアリングを握り、実効性やレスポンス、日光直射時の視認性などをチェックしました。そこでの改善要求は繰り返しフィードバックされ、メーターはその完成度を高めていきます。
こうした膨大なプロセスを経ることで、ついにマルチファンクションメーターは新型GT-Rのダッシュボードへと実装されたのです。
※メーター画面は開発中のもので実際の車両で表示されるものとは異なる場合があります。
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